第2回 覚えておくと重宝するExcelテクニック
様々な業務と切っても切り離せないExcel。
今回は簡単に文章をつなげたり、抜き出したりする方法をご紹介します。
※Excel2013以降に対応しています。
Excelで顧客リストを作る
物件管理や顧客管理を専用のソフトで行うようになったとはいえ、督促連絡用の対象者リストや、郵便を送るための住所リストなどを、Excelで作る場面は多いでしょう。
リストの作り方は、人によって様々です。
例えば、名前の入力ひとつとっても、下のA、Bのように入力方法は異なります。
- A.1つのセルに、姓と名をまとめて入力している
- B.2つのセルに、姓と名を分けて入力している
自分だけで管理する分には、AとBどちらの方法でも構いません。
とはいえ、普段は1つにしていても、姓と名2つにセル分けたい、
または、普段は姓と名を分けているが、印刷するために1つにまとめたい、という場面が出てくることもあるでしょう。
10件程度であれば1つ1つ編集してもすぐに終わりますが、
50件を超えると、編集に時間がかかるだけでなく、ミスが生じる可能性も高くなります。
実は、この処理は3つの操作であっという間にできるんです。
氏名を、姓と名の2つに分ける
※あらかじめ、「氏名」列の隣に、「姓」が入る場所と「名」が入る場所を用意しておきます。
図では、A列に氏名が入っているので、その隣のB列に「姓」、C列に「名」を入れる場所を用意しています。
- 1人目だけ、B列に姓を入力
- 「1.」で姓を入力したセルを選択
- 「データ」タブ>「データツール」にある「フラッシュフィル」をクリック
「フラッシュフィル」をクリックすると、氏名が入っているセルの分だけ、B列に姓が入ります。
同様に、C列で名前を入れてフラッシュフィルをクリックすれば、姓と名が2つのセルに分かれた状態になります。
姓と名を、氏名として1つにする
今度は姓と名が2つのセルに分かれているものを、1つのセルにまとめる方法です。
※あらかじめ、「名」列の隣に、「氏名」が入る場所を用意しておきます。
図では、B列に「名」が入っているので、その隣のC列に「氏名」を入れる場所を用意しています。
- 1人目だけ、C列に氏名を入力
- 「1.」で氏名を入力したセルを選択
- 「データ」タブ>「データツール」にある「フラッシュフィル」をクリック
「フラッシュフィル」をクリックすると、姓または名が入っているセルの分だけ、C列に氏名が入ります。
1.で氏名を入力するときに、姓と名の間にスペースを入れておくと、他の名前も同じように姓と名の間にスペースが入ります。
スペースを入れたくない場合は、姓の後に続けて名を入力すれば、他の名前も同じようにスペースは入りません。
Excelの機能で手間のかかる処理を素早く実行
「フラッシュフィル」は、これまで関数や区切り位置ウィザードを使って行っていた、文字列を1つにまとめたり、抜き出したりしていたことが、ボタン1つでできる機能です。
同じ位置に同じ文字・記号を挿入する、削除するといった作業を一括で行えるので、今回ご紹介した2つのセルをつなげたり、1つのセルを分けたりする作業だけでなく、郵便番号から一括でハイフンを削除する、「〒」記号を一括で追加することいったこともできます。
今度Excelでリストを編集するときに、ぜひお試しください。